これからの暮らしになじむ住まいの在り方を模索
5年ほど前、Aさんはこれからの暮らしに思いをはせ、住み替えを思い立ちました。「若い頃は毎日を面白くしてくれる家だと思っていました。でも、年齢を重ねて改めて旧居を見回すと、あちこちに使い勝手の悪さと無駄があることに気づいたんです」。
そこで、建設業を営む知人が「工事の丁寧さが違う」と紹介してくれた青木建設を訪ねました。同社は、設計の打ち合せから引き渡しまでを直営で行う責任施工体制の徹底ぶりで知られる釧路の工務店。創業以来、代表の青木 清さんが自ら現場に立ち、施工管理を行っています。
「青木代表には将来にわたってストレスなく暮らせる平屋を建てたいと伝えました」。そう語るAさんに、青木さんは「目に見えない性能にこそ投資するべき」とアドバイス。「生活にかかる経費や暮らしやすさなど、性能に関わる青木代表のアドバイスは一つひとつ納得でき、信頼感が湧きました。ほかにも依頼先の候補は数社ありましたが、馬が合ったんだと思います」と、Aさんは振り返り、笑顔で話します。
合理的な間取りと住宅性能を徹底追及
「光熱費は安く、暮らしは心豊かに」をモットーに、Aさんと青木社長は二人三脚でプランづくりを開始。延床面積36坪の新居は、LDKを中心に西側にAさんの仕事部屋とお母さんの居住スペース、東側にご夫妻の寝室や水まわりなどをレイアウトしました。
2×6工法を採用した建物には、LIXILのスーパーウォール(SW)工法を採用。室内の温熱環境を保ちやすくするため吹き抜けや大開口はあえて設けず、部屋の大きさもコンパクトにまとめました。さらに丁寧な施工によって、最高ランクである等級3の耐震性能と、HEAT20 G3水準に匹敵する断熱性能を実現。「暖かい家、光熱費のかからない家は、暮らしを楽しむために欠かせない条件。ダメなものはダメと一切の妥協はしません。それも地域の工務店の大事な仕事だと思っています」と青木さん。
その一方で、換気にはメンテナンスがしやすい第3種を採用。また、劣化が早く進みそうな箇所、壊れやすい物には耐用年数が長く、費用を抑えて交換しやすい素材・設備を厳選しました。「経験と専門知識に裏打ちされた的確な判断が頼もしく感じました」。
サイズダウンしたことで暮らしやすさとお得が倍増
2021年3月。Aさんご夫妻のこれからの暮らしを支える新居が完成しました。住まいの中心にある家族のくつろぎスペースは、ダイニング・キッチンとリビングを分離。陽射しが適度に射し込むリビングは、奥さんがのびのびと手足を伸ばしてくつろぐお気に入りの場所になりました。「収納を最小限にし、いろんな無駄を省いた空間がこんなに居心地がいいとは思わなかったと、家族も私以上に喜んでいます」と、Aさんは話します。
高断熱・高気密でコンパクトな平屋は、Aさんの友人宅と比べて光熱費が半分程度で済むといいます。火災保険の掛け金も安くなり、負担に感じることがなくなったそう。さらに入居から3年を経て、Aさんはリビングに室内の熱を循環させるシーリングファンを採用。「性能が良いから、節約しなくても、ちょっとした工夫で光熱費が変化するんです。それがまた楽しくてね」と、Aさんは嬉しそうに話します。
必要な広さ、設備だけを選りすぐり、性能を高めた小さな平屋は、これからもご家族の暮らしをしっかりと支えながら、豊かな時間を紡いでくれることでしょう。