最初の新築で育んだゆるぎない信頼関係
2017年、子育てを終えたNさんご夫妻は「これからの夫婦二人での暮らし」を考えた住まいを、地元の石塚建設に依頼して新築しました。「とても気に入っていた家でしたが、住み始めると二人暮らしに2階建ては広すぎて。もっとコンパクトな平屋で十分だと感じました」とNさん。
新築から3年ほど経った頃、ご夫妻の住まいを譲ってほしいという話が舞い込みました。Nさんはそれを機に住み替えを検討。幸い、住み慣れた地域で土地も入手でき、石塚建設に2度目の新築を依頼しました。「最初の家には5年住みましたが、大きなトラブルもなく、何か相談事があればすぐに駆け付けてくれて、地元の工務店の良さを実感。今回も石塚建設に依頼すれば間違いないと思いました」。
2度目となるプランづくりで、Nさんがこだわったのが太陽光発電を利用した電気の自給体制づくりでした。「2018年の北海道胆振東部地震の際、大規模停電を経験してから太陽光発電への関心が高まりました。将来の備えになるのはもちろん、近隣の人の役にも立つ災害対策になるんじゃないかと思いました」と、当時を振り返ってNさんは話します。
最新の設備を導入し自家消費で省エネ
寒冷地で積雪が少なく、日照率が高い根室は、道内でも発電効率が良い地域だといいます。石塚建設はその恵まれた地域特性を生かし、太陽光発電の家づくりにも積極的に取り組んでいます。
新築プランには太陽光発電パネルでつくった電気を家庭用の電力に変換するパワーコンディショナーに蓄電機能を備えた最新設備を採用。プラン時にその施工許可を得る資格講習を、石塚建設の代表・石塚和喜さんが受講したことで、根室初の採用が実現しました。さらに、10kWの蓄電池やEV充電システムも加え、自家消費をメインとした太陽光発電の住まいを提案しました。
「売電価格が下がり、イニシャルコストを売電で回収する時代は終わりました。これからは昼に発電した電気を蓄えて、夜間の買電を最小限にするスタイルが太陽光発電の主流になると考えています。今回はその変化を見越した提案をしました」と、石塚さんは話します。
「僕らは素人なので、専門的なことはすべて経験豊かな石塚社長にお任せしました。その方が良い家ができることを、最初の家づくりで学びましたから」と、Nさんはおおらかに笑います。
省エネなのに暖かく“映える”平屋が完成
2022年秋に完成した新居は、ゆったりとしたLDKと水まわり、寝室などを回遊動線で結んだ平屋造り。床がフラットなバリアフリー仕様に加え、寝室とトイレ、水まわりを集約。今後、必要に応じて手すりの設置もできるように準備されています。
床にナラ無垢材、壁には珪藻土を用いた室内は、ナチュラルな雰囲気。間接照明や素材感のあるタイルやエコカラットなどを効果的に配し、シンプルな空間に彫りの深い表情をまとわせています。「暮らしやすさの配慮が隅々にまで行き届いているのに、どこを見てもモダンでおしゃれなところが気に入っています。今も、これからも楽しめる住まいができました」と、奥さんは嬉しそうに話します。
また、建物には高い省エネ性と健康的な室内環境を実現できる、高断熱・高気密なソトダン21工法と計画換気を採用。冬の災害への備えとして採用した灯油のセントラル暖房も、最小限のエネルギーで十分快適に過ごせます。「災害に強く、夫婦の暮らしにちょうどいい住まいが実現できました。これで30年は安心して暮らせます」と、Nさんも満足そうに話してくれました。